介護の職種

【2019年最新版】介護職の給料を「職種別」で徹底比較!いちばん高い職種はどれ?

一口に「介護職」といっても、その職種や業務内容は千差万別。とくに職種によって、給料には大きな差が生まれます。
「そもそも介護職の給料って、職種によってどのくらい違うの?」
「どの職種の給料が一番高いの?」
このような疑問をお持ちの方は必見。今回の記事では厚生労働省の最新データに基づき、職種別に介護職員の平均給与を比較します。

介護職で一番給与が高いのは「ケアマネジャー」

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今回比較するのは以下の職種です。

比較する介護の職種一覧
  • 介護職員
  • 生活相談員・支援相談員
  • 介護支援専門員(ケアマネジャー)
  • 事務職員

 

厚生労働省のデータを元に、どの職種が好待遇であるのか月給・時給でそれぞれ比較してみましょう。

カイゴン
カイゴン
正規職員として働くなら月給額の高い職種、非常勤職員として働くなら時給額や日給額の高い職種がおすすめだゴン。

月給の場合

月給で比較した場合、最も高い平均給与の職種は介護支援専門員(ケアマネジャー)で350,320円。次に、生活相談員・支援相談員の321,080円、事務職員の300,970円と続きます。
現場に立つより、利用者さんのケアマネジメントを行ったり相談業務を担ったりする職種の方が収入が高くなるようです。

時給の場合

時給で比較した場合も、最も高い平均給与の職種は介護支援専門員の1,280円となりました。続いて介護職員で1,110円、生活相談員・支援相談員で1,070円です。
時給に関して言えば、職種ごとでそこまで大きな差がついているわけではないので、非常勤として時間に融通を利かせつつ働きたい場合には自分のライフプランに見合う職種を選択するのがよいでしょう。

出典:厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(案)」

「保有資格」「経験年数」「介護技術・実務能力」介護職の給料を左右する3つの要素

よりよい待遇を求めて転職活動をするとして、具体的にどのような要素で給与額が決められているのか、あなたはご存知ですか?
介護職の給与を左右するものが何なのか知らないままでは、「せっかく転職したのに思ったより待遇が変わらなかった……」なんてことにもなりかねませんので、事前に把握しておきましょう。

出典:介護労働安定センター「平成24年度「介護職員の賃金・雇用管理の実態調査」調査結果について

公益財団法人 介護労働安定センターが施設・事業所に対して行った「採用時の月例給与の決定に関わる要素」の調査結果によると、中途採用で意識されている要素のトップ3は「保有資格」「経験年数」「介護技術・実務能力」という結果になっています。
キャリアがあって即戦力になれるだけの能力があり、それを証明する資格を保持している……というのが、転職先で好待遇のスタートを切る理想の状態であると言えますね。

月例給与に加算される「資格」

それでは、実際にどの資格がどれほど給与に反映されるのか見てみましょう。

出典:介護労働安定センター「平成24年度「介護職員の賃金・雇用管理の実態調査」調査結果について

給与に反映されやすい資格の1位は介護福祉士、2位は介護支援専門員(ケアマネジャー)、3位はヘルパー2級(現:介護職員初任者研修)となりました。
上位資格の取得が給与アップに繋がりやすいことが分かる一方、「月例給与に加算されない」と回答した施設・事業所も2割超という数字になっています。

資格別の通常月の税込み月収

資格別の給与(常勤と非常勤を合わせた平均給与)を見てみると、1位は社会福祉士の月額230,000円でした。2位は介護支援専門員(ケアマネジャー)の月額229,500円で、3位が福祉用具専門相談員の月額210,000円です。

出典: 介護労働安定センター「平成28年度 介護労働実態調査」B 介護労働者調査の統計表

やはり介護の現場職の資格よりも、相談員業務の資格のお給料のほうが高いことがわかりますね。

ただし、こちらは平成28年度の資料を参考にしたものとなっています。
近年は処遇改善に伴って給与額がいっそう上昇傾向にあるため、今後さらによい待遇となっていくことが期待されています。

今後は「勤続年数」が給与の大きな差になる可能性も

2019年4月に厚生労働省が公表した「2019 年度介護報酬改定に関する Q&A(Vol.1)」をによれば、2019年10月の消費税率引き上げにあわせ、「基本単位数の引き上げ」と「特定処遇改善加算の創設」という2つの介護報酬改定が行われるそうです。

特にふたつめの「特定処遇改善加算」、これは勤続10年以上の介護福祉士に対し月給8万円相当の処遇改善をするというもの。

介護福祉士という資格の制約はありますが、これからは「勤続年数」も給与差の大きな要素となるかもしれません。
今後とも介護職の給与については、最新情報を追いかけていく必要があるでしょう。

参考:一般社団法人 全国訪問看護事業協会 「介護職員等特定処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」及び「2019年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成31年4月12 日)」の送付について

編集者より

職種によってかなり給与の差がある介護業界。
「転職して今より待遇の良いところに行きたい!」と思っている介護職の方も多いのではないでしょうか。
そこでポイントになるのが、ここまで見てきたような「保有資格」や「経験年数」などご自身のキャリアです。待遇改善を求めて転職を考えている方はこの記事を参考に自身のキャリアを見直してみてはいかがでしょうか。

介護業界で給与の差がでるのはなにも「職種」だけではありません。そこで、『介護のお仕事研究所』では、「施設別」でも給与を比較してみました。
気になる方は、以下の記事を参考にしてみてください。

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