介護のキャリア

【徹底解剖】「認定介護福祉士」とは?いつから?給料・受験資格は?介護福祉士との違いは?

認定介護福祉士を知っていますか?
2015年より一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構が介護福祉士の上位資格として認定を開始した民間資格です。
介護職のリーダーの教育や、介護サービスの中核者として他職種連携で高い能力を発揮することが期待されています。
介護福祉士のキャリアアップとして誕生した新たな資格である認定介護福祉士。
その役割や取得方法、研修の詳細情報、介護福祉士との違いなどを詳しく解説します。

また、介護のお仕事では、現役の認定介護福祉士・松川春代さんにインタビューを行っています。全国で28人の認定介護福祉士の貴重なお話はこちらから!

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認定介護福祉士とは

認定介護福祉士とは、介護福祉士の上位資格として一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構が2015年12月より認定をはじめた民間資格です。
一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構は、認定介護福祉士を下記のように定義しています。

認定介護福祉士とは、居住・施設系サービスを問わず、多様な利用者・生活環境、サービス提供形態等に対応して、より質の高い介護実践や介護サービスマネジメント、介護と医療の連携強化、地域包括ケア等に対応するための考え方や知識、技術等を認定介護福祉士養成研修で修得した介護福祉士のことです。

誕生して間もない資格のため、2017年12月時点での資格取得者は 28名となっています。

介護職のキャリアパスは以下の通りです。

介護職のキャリアパス

  • 介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
  • 介護福祉士実務者研修(旧介護職員基礎研修、旧ホームヘルパー1級)
  • 介護福祉士
  • 認定介護福祉士

なんのため?認定介護福祉士の役割とねらい


認定介護福祉士は、介護福祉士のリーダー的存在として位置づけられています。

多様化する利用者さんのニーズや高度化する介護に対応できる質の高い介護の実践、介護職員の教育・指導、医療職等との連携など、幅広い役割を担います。

一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構は、認定介護福祉士の役割を下記のように定義しています。

これまでの経験と修得した幅広い知識等を活用し、利用者、職場、他専門職、地域など、幅広く『かかわる』『支援する』使命を担っています。

このように、認定介護福祉士は、介護現場だけではなく事業所内外でさまざまな役割を期待されています。

以下にその役割をまとめてみました。

●施設・事業所のサービスマネージャーとして
ユニットリーダーやサービス提供責任者など介護職の小チームのリーダーに対する教育指導や介護サービスマネジメントを行い、介護サービスの質を向上させる役割

●介護サービス提供における連携の中核者として
地域包括ケアを推進するため、介護サービス提供において医師や看護師、リハビリ職といった他職種との連携・協働を図る役割

●地域における介護力向上のためのアドバイザーとして
地域における、施設・事業所、ボランティア、家族介護者、介護福祉士等の介護力を引き出し、地域の介護力の向上を図る役割

 

認定介護福祉士のねらいは、下記の4つがあげられます。

  1. 専門職として介護福祉士の資質を高めることで、利用者さんのQOLの向上、医療職等の連携強化や適切な役割分担の促進、地域包括ケアの推進等をはかり、介護サービスに対する高度なニーズに応える
  2. 他職種に対して論理的にわかりやすく介護の情報を共有したり、他職種からの情報や助言を適切に介護職のチームで共有することで、スムーズに他職種との連携し、その内容をより適切に介護サービスに反映できる
  3. 介護福祉士の資格取得後も介護業界で継続的に自己研鑽する拠り所となる
  4. 介護福祉士の資格取得後のキャリアパスの形成となる

介護福祉士を取得後も継続的に介護の質を高めて、リーダーとして活躍したい人は、認定介護福祉士のねらいや役割に適した人であるといえるでしょう。

認定介護福祉士になるには

認定介護福祉士になるには、下記の3つの条件を満たす必要があります。

  • 介護福祉士としての実務経験が5年以上
  • 認定介護福祉士養成研修(※)で600時間の研修を修了
  • 研修終了後に認定申請し、審査に通過

※認定介護福祉士養成研修を受講するためには、介護福祉士ファーストステップ研修等の研修を受講する必要があります。

認定介護福祉士養成研修とは

認定介護福祉士養成研修は「認定介護福祉士養成研修Ⅰ類」と「認定介護福祉士養成研修Ⅱ類」で構成され、どちらも修了する必要があります。
「Ⅰ類」と「Ⅱ類」合わせて600時間のカリキュラムがあるので、研修修了するまでに1年半程度かかります。
受講スケジュールは実施団体でばらつきがあるため、事前に確認しておきましょう。

認定介護福祉士養成研修Ⅰ類とは

認定介護福祉士養成研修Ⅰ類では、以下のことを学びます。

医療やリハビリ、福祉用具・住環境、認知症、心理・社会的支援等の新たな知識を修得し、他職種連携も含めた介護実践力を高めます。
また、ユニットリーダーなど介護職小チームのリーダーに対して、利用者さんの尊厳の保持や自立支援等の考えで実施する介護課程の展開を指導するために、必要な知識を獲得します。

認定介護福祉士養成研修Ⅰ類の受講要件

一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構は、認定介護福祉士養成研修Ⅰ類を受講する要件として、下記の4項目をあげています。

  1. 介護福祉士としての実務経験が5年以上(ただし、科目によっては実務経験を問わない場合あり)
  2. 現任研修受講による内省や学習習慣の獲得※
  3. ユニットリーダーやサービス提供責任者など介護職の小チームのリーダーとしての実務経験を有することが望ましい
  4. 居宅、居住(施設)系サービス双方での生活支援の経験をもつことが望ましい

※「2.現任研修受講による内省や学習習慣の獲得」とは、介護福祉士ファーストステップ研修などで100時間以上の研修を受講し、レポート提出や試験を受けることです。200時間以上の研修で認定介護福祉士認証・認定機構が認めた研修の場合はレポート提出や試験が免除されます。

認定介護福祉士養成研修Ⅰ類のカリキュラム内容

認定介護福祉士養成研修Ⅰ類のカリキュラムは合計345時間あります。詳細は下記の通りです。

履修科目の領域名 科目名 時間数
認定介護福祉士養成研修導入 認定介護福祉士概論 15
医療に関する領域 疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅰ 30
疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅱ 30
リハビリテーションに関する領域 生活支援のための運動学 10
生活支援のためのリハビリテーションの知識 20
自立に向けた生活をするための支援の実践 30
福祉用具と住環境に関する領域 福祉用具と住環境 30
認知症に関する領域 認知症のある人への生活支援・連携 30
心理・社会的支援の領域 心理的支援の知識技術 30
地域生活の継続と家族支援 30
生活支援・介護過程に関する領域 認定介護福祉士としての介護実践の視点 30
個別介護計画作成と記録の演習 30
自職場事例を用いた演習 30
合計 345

認定介護福祉士養成研修Ⅱ類とは

認定介護福祉士養成研修Ⅱ類では、以下のことを学びます。

Ⅰ類で学んだ知識をもって、根拠に基づく自立に向けた介護実践の指導力を獲得します。
指導力や判断力、考える力、根拠をつくりだす力、創意工夫する力等の応用力を養成します。
生活支援の視点から、専門的な理論に基づいたチーム、 サービス、人材マネジメントを実践し、利用者さんを中心とした地域づくり(地域マネジメント)に展開できる力を獲得します。

認定介護福祉士養成研修Ⅱ類の受講要件

一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構は、認定介護福祉士養成研修Ⅱ類を受講する要件として、下記の3項目をあげています。

  1. 認定介護福祉士養成研修Ⅰ類の修了
  2. ユニットリーダーやサービス提供責任者など介護職の小チームのリーダーとしての実務経験を有すること
  3. 居宅、居住(施設)系サービス双方での生活支援の経験をもつことが望ましい

認定介護福祉士養成研修Ⅱ類のカリキュラム内容

認定介護福祉士養成研修Ⅱ類のカリキュラムは合計255時間あります。詳細は下記の通りです。

履修科目の領域名 科目名 時間数
医療に関する領域 疾患・障害等のある人への生活支援・連携Ⅲ 30
心理・社会的支援の領域 地域に対するプログラムの企画 30
マネジメントに関する領域 介護サービスの特性と求められるリーダーシップ、人的資源の管理 15
チームマネジメント 30
介護業務の標準化と質の管理 30
法令理解と組織運営 15
介護分野の人材育成と学習支援 15
自立に向けた介護実践の指導領域 応用的生活支援の展開と指導 60
地域における介護実践の展開 30
合計 255

国家資格の介護福祉士とは何がちがう?


認定介護福祉士と介護福祉士にはどのような違いがあるのか、見ていきましょう。

●認定介護福祉士は民間資格
認定介護福祉士は民間資格であるのに対し、介護福祉士は国家資格です。
認定介護福祉士に試験はなく、研修を修了し、認定申請が受理されれば、資格を取得できます。
一方で介護福祉士になるには、国家試験に合格する必要があります。

●待遇面でのメリットはまだまだ少ない
認定介護福祉士は、民間資格であることに加え取得者も少ないため、資格手当等の給与面は明確ではありません。
しかし、介護福祉士の上位資格として、豊富な経験と知識を持つという証明になるため、取得者の今後の活躍によって、給料アップ等の待遇が良くなる可能性は多いにあるでしょう。
介護福祉士は、国家資格で取得者も多いため、資格手当や高めの基本給設定など好待遇の施設や事業所も多くあります。

●介護職のリーダーとして活躍するのが認定介護福祉士
認定介護福祉士は、介護福祉士の上位資格として、リーダーとして介護職員の指導や教育を担い、高い能力をもって他職種との連携を行う現場の中核的な役割として活躍することが求められています。
介護福祉士は、専門的知識をもって身体・精神上に障害がある人に介護を提供したり、本人や家族に対して介護に関する指導を行います。介護現場のプロフェッショナルとして、利用者さん一人ひとりに適した介護サービスを提供していくことを役割としています。

●登録者数がまだまだ少なく実績はこれからの部分も
認定介護福祉士の登録者数は、2017年12月時点で28人です。資格がはじまって間もないため、資格取得者数は少ないのが現状です。
介護福祉士の登録者数は、2018年2月末時点で1,558,679人です。多くの人が資格取得していますが、登録者の3割~4割は介護現場で働いていない潜在介護福祉士と言われています。

まとめ

介護福祉士を取得したあと「これからどうしようかな……」とキャリアアップに迷っている方も多いのではないでしょうか。
認定介護福祉士を取得するには、介護福祉士を取得して5年以上の実務経験と600時間の研修を修了する必要があり、膨大な時間と労力を必要とします。
高いハードルではありますが、介護業界で働き続けたいけれど目指すものがない方や、さらなるステージへとチャレンジしたい方にとっては、絶好の機会といえます。
これを機に、自分の目指すべき場所について考えてみてはいかがでしょうか。

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参考文献
一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構(2018年8月31日)

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