介護×エンタメ

初心に返る!全国の介護職員195万人に贈りたい映画「ケアニン~あなたでよかった~」

6月12日に都内で完成披露試写会が開催された「ケアニン~あなたでよかった~」。

「ケアニン」は新人の介護福祉士が主人公の映画です。
株式会社あおいけあ(小規模多機能型居宅介護)の代表を務める加藤忠相さんが監修されており、リアルな介護映画となっています。介護に携わるみなさんには、ぜひチェックしてほしい作品のひとつです!介護の良くない3K(きつい、汚い、危険)のイメージを払拭し、その人らしさを大切にする介護の良さが詰まった映画だと思いました。

ストーリー紹介

“3K(きつい、汚い、危険)”のイメージが先行する介護業界。
新人介護福祉士・大森圭(男性・21)はこれといってやりたいこともなく、「なんとなく」介護の仕事を始めた。認知症の高齢者たちとうまくコミュニケーションが取れずに、悩む日々を過ごしていた。
圭が初めてメインで担当することになった、認知症の星川敬子とのふれあいの中で、いつしか本気で介護に向き合うようになっていくが…。

「ケアニン」という言葉の意味

セリフの中で何度か出てくる「ケアニン」という言葉には、下記のような意味があります。

介護、看護、医療、リハビリなど、人の「ケア」に関わり、自らの仕事に誇りと愛情、情熱を持って働いているすべての人を総称した造語です。

出典:映画「ケアニン~あなたでよかった~」公式サイト

生歌も披露!舞台挨拶の様子

完成披露試写会での、舞台挨拶の様子をご紹介します。

舞台挨拶には、主演の戸塚純貴さんをはじめ、共演者の水野久美さんや松本若菜さん、鈴木浩介監督、監修を担当した株式会社あおいけあの代表を務める加藤忠相さん、主題歌を担当した香川裕光さんが出席されました。

MCの「主演のお話がきたときはどういう気持ちでしたか」という問いに、戸塚さんは「介護にあまり前向きなイメージがなく…」と率直な印象を語りました。
それでも、加藤さんが代表を務めている「あおいけあ」(小規模多機能型居宅介護)に遊びに行って、高齢者の楽しそうな姿に触れ、介護の印象が変化したと明かしました。
「僕が持っている介護のイメージと全く異なり、おじいちゃんとおばあちゃんがすごく楽しそうでした。普通に生活しているだけというか、お互いがケアしあっている。その状況は、僕の中で衝撃でした。今回、僕が受けた衝撃をこの役に投影させていきたいと思います。」と、役への思いを真摯に語ってくれました。

監修の加藤さんは
「介護の現場ってイメージが悪いし、高校の先生とかも『介護の仕事なんてやるんじゃない』と言うことも…だから、介護を受けているお年寄りや介護職員、家族はこうだという固定概念や連鎖というものを断ち切りたいと思います。できれば介護職員や高校生、専門学生に観てほしいと思います。」と作品への思いを語ってくれました。

舞台挨拶の後半部分では、主題歌を担当した香川さんの生歌が披露されました。
香川さんは、介護現場の経験があります。その経験を活かした上で、さらに、現場で働く職員の方に「どんなことを思って仕事をしていますか?」「どんなときに幸せを感じますか?」といった質問をして、現場の声を大事にして主題歌を作ったそうです。

©2017「ケアニン」製作委員会

編集後記

映画を観て、これからの介護業界のイメージは、「3K」から「私も介護をしたい!」と思えるような憧れの存在へ変わるだろうとの印象を持ちました。
主人公の圭は、認知症の敬子に何度も名前を尋ねられます。そのたびに「大森圭です」と笑顔で答えます。その姿は、認知症であっても否定せずに、その人らしさを大切にする介護の素晴らしさを物語っていました。
忙しくて、ひとりひとりのケアに時間が割けないのが介護の現状だと思います。そんなときは、認知症の敬子とひたむきに向き合う圭の姿を観て、初心に返ってみてください。
「あなたでよかった」と言ってもらえるようなケアニンを目指したくなる映画でした。

「ケアニン~あたなでよかった~」は6月17日(土)より全国順次公開です!

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